名前に込めた思い
UNIVEROという名前は、universalとaeroを組み合わせて生まれました。
誰もが、空気のように軽い財布を持てるように。そんな思いを込めています。
この「軽さ」は単に重さの話ではありません。
モノの軽さではなく、日常そのものを軽やかにするための設計思想。
お財布ってそもそもかさばるし、本当は持ち歩かないに越したことはないわけで。
だからこそ、存在していないかのように感じれるほど薄くて軽くて小さい、洋服のシルエットも崩さないような存在を生み出したいと考えたワケです。
軽さという概念
持ち物を変えれば、体験そのものが変わる。
行動が軽くなり、思考も軽くなる。
その変化は見た目よりもずっと静かで、でも確実に暮らしの質を変えていきます。
最高のミニマリズムとは、先程も記載の通り、持っていることを忘れるほど自然であること。
財布は使っている時間よりも、持ち歩いている時間のほうが圧倒的に長い。
だから自分は、“お財布を使っていない時の時間”の快適さを上げたいと思っています。
それが、本当の豊かさなんじゃないか?そう感じるわけです。
上質さと日常の距離
UNIVEROをつくるときに意識していたのは、上質さと日常のちょうどいい距離感でした。 上質であることは大切。でも、日常から離れてしまうと、それはもう贅沢品になってしまう。
数百円で財布が買える時代に、なぜ革を選ぶのか。 その理由は、時間を感じ取るためだと思っています。
使うほどに変化する質感、指先に残る手触り。 それが自分とモノとの関係をより特別なものにしてくれます。変化を感じながら上質になっていくモノと過ごす日々。
これこそ日常体験をエレガントにしてくれる存在だと思います。
革という素材に宿る時間
UNIVEROでは、天然タンニンなめしの姫路レザーを使っています。
昔ながらの製法で、化学薬品をできるだけ使わない。 環境に優しく、素材としての耐久性も高いものを使用しています。
経年変化を感じ取れる革って楽しいんです。時間とともにより革がピカピカになっていく姿は結構楽しい。
そして使っていくと、どんどん手になじむ柔らかさになっていく。
ちなみに同じ革素材を使っても、使う人によってまったく違う表情になります。ハードに使っている人はその痕跡も革に残ります。たまに製品の修理依頼をもらうと、その人がどんな使い方をしていたんだろうと色々考えるときがあります。
でもそういう人によって変化の仕方が違うってところも、なんか良いよね。僕はこれらの“個の変化”こそが、天然素材ゆえのエレガンスだと思う。
1mmという設計思想
革の厚みは1mm。比較的薄い革を使っているけど、ただ薄いだけでは意味がない。 安心感と軽さ、その両方を成り立たせるための厚みが必要です。
軽くするために無理に削ることはしない。 分厚すぎず、薄すぎない。
その中庸にこそ、美しさが宿ると感じています。
持ったときの安定感と、ポケットに入れたときの軽やかさ。 その絶妙なバランスを追い求めたラインが、UNIVEROの1mmです。
革の可能性を追求したい
僕は、革のレーザーカットを専門にしています。 レーザーという精密な皮革加工技術を極めて、革の可能性を最大限追求したいと考えています。
だからこそ、UNIVEROの設計図は、レーザー専用にゼロから描き起こしたもの。
0.1mm単位で作り上げていく。この精度が、軽さと構造の強さを両立させています。
無意識の時間をデザインする
人の生活において、最も長いのは“意識していない時間”だと思っています。
何かをしていない瞬間、考えていない瞬間。
その無意識の時間こそ、人生の大部分を占めている。
だからこそ、自分はその時間をエレガントに変革したいと考えています。
気づかないうちに心地よく過ごせること。 意識せずに支えられていること。
それが、真の上質な日常の形だと感じています。
UNIVEROは、そんな「無意識の時間」を美しく整えるためのプロダクトです。
使うたびだけでなく、使っていない間の時間にもエレガントな価値が生まれるようにと考えながら製品開発をしています。
未来を仕立てるということ
未来を仕立てるという言葉にもこだわっています。
自分が未来を作るわけではなく、主役は、使ってくれる人たちです。
UNIVEROは、その人たちが自分の未来を少しずつ仕立てていくための小さなパートナーです。
その過程の中に、軽さや穏やかさ、そしてエレガントが宿る世界を作っていきたい。
気づけば、いつもそばにあるパートナー的な製品。
最新の皮革加工を追求しながら、新しいだけではない、生活の中に自然に溶け込むもの。
それが、自分にとっての理想の形です。
エレガントさは目立つことではなく、馴染むこと。
無意識の美こそが日常のエレガントさを形作っていきます。
これこそがUNIVEROというブランドの核です。